「離婚することになったが、住宅ローンの残っている家をどうすればよいか分からない」
「夫婦の共有名義なので、自分だけでは売却できない」
枚方市で離婚に伴う家の売却を考える場合、最初に整理したいのは、登記名義・住宅ローン・査定価格・売却後の手取り額・財産分与です。
家を売るか、どちらかが住み続けるかは、感情だけでは決められません。まず数字と契約関係を確認し、そのうえで子どもの生活や転居時期も含めて判断する必要があります。
株式会社藤原不動産では、枚方市を中心に、離婚に伴う不動産売却について、査定、住宅ローン残高、共有名義、売却後の手取り額を整理しています。
この記事では、枚方市で離婚により家を売る場合どうするのかを、不動産売却の実務に沿って解説します。
💡 この記事でわかること
- 離婚時に家を売るか残すかの判断基準
- 登記名義と住宅ローン名義の違い
- アンダーローンとオーバーローンの確認方法
- 共有名義の家を売却するために必要な同意
- 夫または妻が住み続ける場合の注意点
- 財産分与を決める前に確認すべき税金
- 売却を安全に進めるための具体的な順番
結論|まず4つの数字と名義を整理する
離婚時に家をどうするか決める前に、次の内容を確認します。
- 土地・建物の所有者と持分
- 住宅ローンの債務者、連帯債務者、連帯保証人
- 現在の住宅ローン完済額
- 想定売却価格と売却後の手取り額
この確認ができれば、家の扱いは主に次の3つに整理できます。
| 選択肢 | 向いている状況 | 主な注意点 |
|---|---|---|
| 第三者へ売却する | 共有関係と住宅ローンをまとめて整理したい | 売却価格でローンと諸費用を精算できるか確認する |
| 夫または妻が取得して住み続ける | 収入や借換え条件を満たし、居住継続を希望する | 所有権移転だけでローンの債務者は変更されない |
| 一定期間そのまま保有する | 子どもの進学などで直ちに転居しにくい | 返済、固定資産税、修繕費、将来の売却時期を書面で決める |
売却すれば必ず解決するわけではなく、住み続ける方法が必ず有利とも限りません。査定価格ではなく、売却後に実際いくら残るのかを確認してから比較することが大切です。
離婚時に最初に確認する5つの項目
1.登記名義と持分
法務局の登記事項証明書で、土地と建物それぞれの所有者を確認します。
名義は、夫単独、妻単独、夫婦共有のいずれかです。共有名義の場合は「夫2分の1・妻2分の1」のように持分も記録されています。
ただし、**登記名義だけで財産分与の対象が決まるわけではありません。**婚姻中に夫婦が協力して取得または維持した財産であれば、単独名義の家でも財産分与の対象となる可能性があります。
一方、婚姻前から所有していた家や、相続・贈与で取得した財産については、婚姻中に取得した財産とは扱いが異なるため、個別の確認が必要です。
2.住宅ローンの契約関係
住宅ローンについては、次の立場を分けて確認します。
- 主債務者
- 連帯債務者
- 連帯保証人
- 担保提供者
登記事項証明書では抵当権の設定状況を確認できますが、現在のローン残高や連帯保証関係の詳細までは分かりません。返済予定表、金銭消費貸借契約書、金融機関の残高証明書なども必要です。
3.現在の完済額
毎月の返済予定表に書かれている残高と、売却時に必要となる完済額が一致しないことがあります。
売却予定日を想定して、金融機関へ一括返済に必要な金額や手続き、繰上返済手数料の有無を確認しましょう。
4.査定価格と手取り額
査定価格は、売却できる金額を保証するものではありません。
離婚時の判断では、査定価格だけでなく、次の計算が必要です。
売却価格-住宅ローン完済額-売却諸費用=売却後に残る金額
仲介手数料、抵当権抹消登記費用、契約書の印紙税などを差し引いたあと、いくら残るのかを確認します。
5.住んでいる人と退去時期
所有者、住宅ローンの債務者、実際に住んでいる人は、それぞれ別の問題です。
売却する場合は、内覧への協力、引越し時期、鍵の引渡し、残置物の処分なども決めなければなりません。子どもの通学を優先する場合は、売却時期と引渡し時期を分けて検討する方法もあります。
住宅ローンが残っている家でも売却できる?
住宅ローンが残っていても売却できます。ただし、原則として売却代金などでローンを完済し、買主へ所有権を移すまでに抵当権を抹消できることが条件です。
アンダーローンの場合
アンダーローンとは、一般に家の売却価格が住宅ローン残高を上回る状態です。
ただし、実務では売却諸費用も差し引いて判断します。
例えば、次の条件を仮定します。
- 売却価格:2,800万円
- 住宅ローン完済額:2,300万円
- 売却諸費用:120万円と仮定
この場合、売却後に残る金額のイメージは380万円です。
2,800万円-2,300万円-120万円=380万円
この380万円をどのように分けるかは、持分だけで機械的に決めず、ほかの預貯金や財産、夫婦間の合意も含めて整理します。
オーバーローンの場合
オーバーローンとは、家を売っても住宅ローンを完済できない状態です。
不足額を自己資金で補える場合は、通常の売却を進められる可能性があります。自己資金で補えない場合は、金融機関との協議が必要です。
⚠️ 注意
オーバーローンだからといって、直ちに任意売却になるわけではありません。
任意売却は、売却代金だけではローンを完済できない状況で、債権者の同意を得て抵当権を抹消してもらう売却方法です。返済状況、収入、滞納の有無、売却価格などにより対応が異なります。
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共有名義の家は1人だけで売却できる?
夫婦共有名義になっている家全体を第三者へ売却するには、共有者全員の合意が必要です。
共有物全体の処分について、1人の判断だけで進めることはできません。共有物の変更に関する基本的なルールは、民法第251条に定められています。
売買契約だけでなく、通常は決済時の所有権移転登記にも共有者全員の協力が必要です。
自分の共有持分だけなら売却できる?
自分の持分だけを第三者へ売ることは法律上可能です。
ただし、家全体を自由に利用できない持分だけを購入する一般の買主は限られます。夫婦間の対立が深まり、家全体を売る場合より条件が不利になる可能性もあるため、離婚時の自宅については慎重な判断が必要です。
💡 POINT
共有持分だけの売却を検討する前に、夫婦双方が納得できる家全体の査定価格と手取り額を提示し、売却条件を整理することが先です。
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夫または妻が家に住み続ける場合の注意点
離婚後も一方が家に住み続ける場合は、次の3つを別々に考える必要があります。
| 確認するもの | 意味 |
|---|---|
| 所有権 | 土地・建物を誰が所有するか |
| 住宅ローン | 金融機関に対して誰が返済義務を負うか |
| 居住 | 実際に誰が家に住むか |
例えば、夫名義の住宅ローンを残したまま妻と子どもが住み、妻が夫へ返済相当額を渡す方法を夫婦間で合意しても、金融機関との契約上、夫の返済義務がなくなるわけではありません。
また、所有権を妻へ移しただけで、住宅ローンの債務者が妻へ変更されるわけでもありません。
住宅金融支援機構も、返済途中の住宅を無断で他人へ譲渡すると契約違反になる可能性があり、離婚などの事情がある場合は返済中の金融機関へ申し出るよう案内しています。債務の引継ぎが認められる場合もありますが、審査結果によっては認められないこともあります。住宅金融支援機構「返済途中で住宅を他人に譲り渡すとき」
住み続ける場合の主な方法は、次のとおりです。
- 住み続ける人が住宅ローンを借り換える
- 金融機関の承諾を得て債務者変更などを相談する
- 現在の契約を維持できるか金融機関へ確認する
- 一定期間居住したあと売却する条件を決める
借換えには収入、勤務状況、ほかの借入れ、年齢、物件の担保評価などの審査があります。希望するだけで名義や債務者を変更できるわけではありません。
財産分与はいつまでに決める?
財産分与とは、夫婦が婚姻中に協力して取得・維持した財産を、離婚時または離婚後に清算する仕組みです。
2026年4月1日以降に離婚した場合、家庭裁判所へ財産分与を申し立てられる期間は、離婚した日の翌日から起算して5年です。2026年4月1日より前に離婚した場合は、従来どおり2年となります。裁判所「財産分与請求調停」
期限があるからといって、判断を先延ばしにすることはおすすめできません。
時間が経つほど、ローン残高、家の状態、固定資産税や管理費の負担、居住状況が変わります。連絡が取りにくくなる可能性もあるため、離婚協議と並行して家の査定と資料確認を進める方が整理しやすくなります。
書面では、少なくとも次の内容を明確にしておきましょう。
- 売出価格と最低売却価格
- 値下げを決める方法
- 売却諸費用の負担
- 引渡しまでの住宅ローン返済
- 固定資産税、管理費、修繕積立金の負担
- 売却後に残る金銭の分配方法
- オーバーローンになった場合の不足額
- 引越しと引渡しの期限
協議がまとまらない場合や、一方が資料を開示しない場合は、不動産会社だけで解決しようとせず、弁護士や家庭裁判所への相談も検討します。
離婚による家の売却で確認したい税金
第三者へ売却した場合
購入時より高く売れて譲渡所得が生じた場合、所有者に譲渡所得税・住民税がかかる可能性があります。
一定の要件を満たすマイホームの売却では、所有期間にかかわらず譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。
以前住んでいた家については、原則として、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ることなどが要件です。国税庁「マイホームを売ったときの特例」
家そのものを財産分与した場合
現金ではなく土地や建物を財産分与すると、分与した側に譲渡所得の課税が生じる可能性があります。
国税庁は、財産分与時の不動産の時価を譲渡所得の収入金額として扱い、受け取った側はその時価で取得したものと案内しています。国税庁「離婚して土地建物などを渡したとき」
財産分与で財産を受け取った側には、通常は贈与税がかかりません。ただし、分与額が事情を考慮しても過大な場合や、税を免れる目的の離婚と認められる場合は課税されることがあります。国税庁「離婚して財産をもらったとき」
⚠️ 注意
離婚成立前の名義変更、離婚後の財産分与、第三者への売却では税務上の扱いが異なります。名義を先に変更する前に、税理士や税務署へ確認することが安全です。
離婚時の家売却を進める順番
STEP 01|資料を集める
登記事項証明書、購入時の売買契約書、住宅ローン契約書、返済予定表、固定資産税納税通知書、マンションの場合は管理費・修繕積立金の資料を準備します。
STEP 02|査定と手取り額を確認する
査定価格だけでなく、住宅ローンと諸費用を差し引いた手取り額を試算します。仲介による売却と不動産会社による買取を比較する場合も、手取り額と引渡し時期を同じ条件で比べます。
STEP 03|金融機関へ確認する
売却による一括返済、債務者変更、借換え、連帯保証人の扱いなどを相談します。オーバーローンの場合は、不足額をどのように精算するかも確認します。
STEP 04|夫婦間の条件を書面にする
売却価格、値下げ、費用負担、返済、引越し、売却代金の分配方法を明確にします。
STEP 05|販売活動を始める
居住中のまま売る場合は、内覧日時や室内写真の撮影範囲を決めます。夫婦が別居している場合は、不動産会社との連絡窓口を整理しておくと進行が安定します。
STEP 06|決済と財産分与を行う
売却代金から住宅ローンと諸費用を精算し、抵当権抹消と所有権移転を行います。残った金銭は、事前に決めた方法で分配します。
離婚時の家売却で起こりやすいトラブル
| トラブル | 事前に決めておくこと |
|---|---|
| 査定価格をそのまま分けようとする | ローンと諸費用を引いた手取り額で考える |
| 一方が値下げに同意しない | 売出価格、最低価格、値下げ時期を決める |
| 住宅ローンの支払いが止まる | 売却完了まで誰が返済するか書面化する |
| 先に所有権だけ変更する | 金融機関と税務の確認を先に行う |
| 引越し時期で話が合わない | 契約日と引渡し希望日を分けて調整する |
| 売却後の分配でもめる | 諸費用や税金の負担を含めて合意する |
よくある質問
離婚前と離婚後、どちらに売った方がよいですか?
どちらがよいかは、夫婦間の連絡状況、転居時期、住宅ローン、財産分与、税金によって異なります。離婚前の方が共同で手続きを進めやすいことがありますが、離婚成立時期が税務や財産分与に影響する可能性もあるため、先に査定と専門家への確認を行いましょう。
共有名義で相手が反対していても売れますか?
家全体を売るには、原則として共有者全員の合意が必要です。自分の持分だけを売る方法はありますが、買主が限られ、条件が不利になる可能性があります。
別居中でも売却できますか?
所有者全員が売却に同意し、必要な手続きへ協力できれば進められます。内覧、契約、本人確認、決済への対応方法を事前に決めておきましょう。
住宅ローンが残っていても売れますか?
売却代金や自己資金でローンを完済し、抵当権を抹消できれば売却できます。完済できない場合は金融機関との協議が必要です。
連帯保証人は離婚すれば外れますか?
離婚だけでは外れません。夫婦間で外すと合意しても、金融機関の承諾がなければ契約上の責任は残ります。
妻と子どもだけが住み続けることはできますか?
可能性はありますが、所有者、住宅ローンの債務者、実際の居住者を分けて整理する必要があります。借換えや債務者変更が認められるかは金融機関の審査によります。
売却代金は必ず半分ずつ分けますか?
必ず半分になるとは限りません。家以外の財産、取得経緯、ローン負担、夫婦間の合意などを含めて決めます。合意できない場合は、弁護士や家庭裁判所へ相談する方法があります。
まだ売るか決めていなくても査定できますか?
査定できます。売却を決めるためではなく、売却した場合の手取り額を把握し、住み続ける方法と比較するために査定を利用できます。
まとめ|枚方市で離婚により家を売る場合どうする?
離婚時の家については、次の順番で整理することが大切です。
- 登記名義と住宅ローンの契約関係を分けて確認する
- 査定価格ではなく、ローンと諸費用を引いた手取り額を見る
- 共有名義の家全体を売る場合は、共有者全員で条件を決める
- 住み続ける場合は、金融機関の承諾や借換えの可否を確認する
- 財産分与や名義変更の前に、法律・登記・税務を確認する
💬 こんな段階でもご相談ください
- まだ売却するか決めていない
- 住宅ローン残高が分からない
- 夫婦共有名義になっている
- 相手と直接やり取りしにくい
- オーバーローンか確認したい
- 売却した場合の手取り額だけ知りたい
- 子どもの転校時期に合わせて売却したい
🏠 まず家の価格と手取り額を確認したい方
株式会社藤原不動産では、枚方市の戸建て・マンション・土地について、査定価格だけでなく、住宅ローンと売却諸費用を踏まえた手取り額を整理します。
📞 共有名義や住宅ローンについて相談したい方
不動産会社で整理できる範囲をご説明し、必要に応じて金融機関、司法書士、税理士、弁護士への確認が必要な項目を切り分けます。
離婚条件がすべて決まる前でも、まず家の数字を把握するところからご相談いただけます。






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